『燃えよ!ピンポン』(2007年)

原題:Balls of Fury

監督:ロバート・ベン・ガラント 脚本:ロバート・ベン・ガラント、トーマス・レノン 出演:ダン・フォグラー、クリストファー・ウォーケン、ジェームズ・ホン、ジョージ・ロペス、マギー・Q

タイトル通りのおバカ映画。カンフー映画のパロディだけで最後まで強気に押していくので、笑える人と全く笑えない人に分かれそうだ。エンディングも香港カンフー映画のお約束のパターン(NGシーンや、キャストの和気あいあいシーン)で終わるので、1980年代あたりのカンフー映画のパターンに馴染みのある人のほうが、より楽しめそうだ。実際、笑えるシーンはそこそこあるので、暇つぶしにはいい。しかし日本でも劇場公開されてるとは驚きだ。アメリカは映画料金500円ぐらいらしいから、ちょうどいいかもしれないが。

製作費25億円は、舞台セットとCG、あとウォーケンの衣裳に費やされたのだろうか?全体にただようチープ感は、まあこういう映画だから良しとしよう。しかしダン・フォグラーに主役としてのカリスマ性というか、魅力がない。最初の方の少年時代の場面(子役)は面白かったのだが、フォグラーが登場したとたん、何かガッカリ感がこみあげる。実は賞も獲得したことがある実力派のようなのだが、アメリカでは人気あるのだろうか?このフォグラーとかジャック・ブラックとか、「デブのコメディアン」枠はアメリカ映画では一定の需要があるようだが、それならジャック・ブラックの方が良かった。

しかしそれでも、ジェームズ・ホンの存在でだいぶん救われた。監督がジェームズ・ホンのファンらしい。欧米における東洋人のイメージをうまく利用した、あの独特の雰囲気は素晴らしい。決して主役や準主役級の俳優ではないのだが、オンリーワンの存在だ。

マギーQもアクションシーンを頑張ってる。ただ、胸のふくらみがゼロでお尻も小さい彼女の容姿は、アメリカ人から見てセクシーに映るのかどうか気になった。顔立ちは美人なのは間違いないが、地味でもある。TV版『ニキータ』では化粧が濃いのか、もっと派手な顔に見えたのだが。

ウォーケンはいつものごとく、演じることを楽しんでいる。映画の中での彼の使い方は、『ランダウン』と似ている。もちろん、“中国人の闇帝王”というこっちのキャラクターの方が、はるかに変だが。2000年代に入ったあたりから、コメディ映画の奇妙なキャラクターを演じることがすごく増えた気がするが、今のところこの役がダントツおかしな役だ。

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